そうして、その日が来た.....................

 

 いつもと変わらぬ朝。

 

 暖かな冬の日差しと小鳥のさえずりで僕は目を覚ます。

 

 ベッドにはすでに彼女の姿は無かった。

 

 シャワールームから水音が聞こえてくる。

 

 それだけがアスカの存在を実感できる唯一の物であった。

 

 それでもあと数時間もすれば彼女は機上の人となってしまう。

 

 まさしく、ここまでは彼女の描いたプロット通りというわけである。

 

 やがて水音が止まりバスタオルを身にまとった彼女が出てきた。

 

 以前はそれは毎日のように見慣れた風景であった。

 

 以前ならばそういう行動をする彼女に注意の一言でも投げかけて、彼女はその度に憎まれ口を叩いていた。

 

 今は何か言葉を発するどころか彼女を直視することすらも辛いのである。

 

 彼女に対して何かを言わなければいけない事があるのは確かなのである。

 

 しかし、口が動いてくれない...................

 

 何かが僕の邪魔をする。

 

 (だめだよ、シンジ。このままだとアスカは遠い人になってしまうよ。)

 

 心のそこで警告を発するもう一人の僕。

 

 (おまえに「それ」をする資格があるのかよ!!)

 

 僕の事を罵るさらにもう一人の僕。

 

 こころの中の2人の自分によるせめぎ合い..............

 

 その真中にいる僕はただ祈ることしかできなかった

 

 「ボクヲヒトリニシナイデ、アスカ..................    」

 


Hallelujah in the snow


 

 「12時発ベルリン行き705便はもうすぐ出発時間を向かえます。」

 空港内にアナウンスが響き渡る。それは2人の別離の合図でもあった。

 

 

 

 「じゃあ、行くね................」  

 

 

 それが旅立つ彼女の最後の言葉だった。

 彼女はそれ以上は語らず、傍らのトランクケースを手に持ち搭乗口に消えていった。

 一瞬、悲しげな顔をしたのは僕の気のせいであっただろうか..........

 それとも単なる自惚れだったのかもしれない。

 いずれにしろ、僕はそんな彼女の後ろ姿をただ黙って見送ることかできなかった。

 僕は西に伸びる飛行機雲をいつまでも見上げていた。

 多分、アスカが乗っているはずであろうジャンボジェット機の飛行機雲。

 古い歌の歌詞じゃないけれど、上を見上げていないと涙が今にも溢れ出してきそうだったから。

 彼女とはこれ以後会うことも無いのだろう。僕達は余りにも近くて遠すぎたのだと思う。

 もしかして、一つ選択を変えればアスカと一緒に幸せを掴むことも出来たのかもしれない。

 結婚をして子供もできて普通のどこにでもあるような家庭を築けたのかもしれない。

 だが、それも今となってはむなしく響くだけだ。

 自分が述べていることは机上の空論であり、妄想であり、「たられば」に過ぎない。

 肝心な事は何一つ言ってはいないし、実際に行動に起こそうともしなかった。

 リスクを恐れて空想の世界に逃げ込んでいた。

 僕の中でのアスカは14歳のあの夏で時間が止まってしまっていたのだった..............。

 

 

 

 

 

 

 

 

 アスカを見送ってからは僕は街を当ても無く徘徊していた。

 よりによって、彼女との関係が終わったのが今日であったと言うのがより皮肉めいた感じがした。

 街は僕とは対称的に光り輝くイルミネーションによって飾り付けられており、道行く人は皆幸せそうな顔をしている。

 まるで世界中で僕だけが不幸のどん底に叩き落されているような錯覚に陥ってしまう。

 (いっその事、今すぐ戦争でも勃発してくれればここいらにいる連中だってウカウカしていらないのにな。)

 僕の頭をよこしまな考えが一瞬横切るが、そんな事を考えるだけで自分がむなしくなって来る。

 そんな街の喧騒にいてもたっても入られなかった僕はどうやって歩いたのかは定かではないが、

 あの公園 ――――― アスカとユニゾンの時に来た公園に来ていた。

 こんな場所に自然と足が向いているなんて僕は相当に未練たらしい奴なんだろう。

 僕は自動販売機でコーヒーを買い、どかっと公園のベンチに腰を下ろす。

 

 「ここは、あの頃と全然変わっていないな...................」

 

 僕はボソッと独り言のように呟いた。

 言いかった事はたった一言だけだったのに、その一言がとうとう言えなかった。

 なんだか自分の現在の状況が無性におかしいと思えてきて、声を出して笑い出してしまった。

 僕はただひたすら笑った。途中で涙が出てきがかまわず笑いつづけた。

 そうして一通り笑いつづけたら、少しは気分が良くなったような気がした。

 

 「こんな所で何をやってんだろ................。帰ろう............。」

 

 そう言ってベンチを立とうとした当にその時だった。

 

 

 「 ――――――――― 碇くん ―――――――― ?」

 

 

 ふと、背後から懐かしい声が聞こえてきた。

 振り向くと、そこには黒髪のストレートロングの女性がたっていた。

 

 「洞木さん............?」

 

 

 

 

 


 

 

 

  思わぬ場所で思わぬ人物に出会った僕はもう一度腰をベンチに落とした。

 「こんな所で出会うなんて、本当に久しぶりよね。最後に会ったのはたしか中学の同窓会だったから、4年ぶりくらいかしらね。」

 洞木さんが僕の隣に腰掛けて話を切り出す。なんだかとても楽しそうだ。

 だが、今の僕には旧友との再会で感慨に浸っている余裕などあるはずも無く彼女の話に相槌を打つのみ。

 「碇君、さっきから元気が無いけれど何かあったの?」

 ふと、話を中断して彼女が心配そうな顔で尋ねてくる。

 さすがに元クラス委員長なだけあって人間の心情みたいなものを読み取る事には長けているみたいだ。

 「いや、特に何でもないよ。ほら、僕って昔からこういう奴だったじゃん。陰気って言うか何て言うか,.........」

 僕は洞木さんに無用な心配は掛けまいとしてわざと元気な振りをする。

 「ウソね、今の碇君は絶対元気がないわ。なんだか私との会話も上の空って感じ。」

 「気に障ったらごめんね。今日はいろいろとあったから.............」

 「ねえ、私でよかったら話してもらえないかな?なにか相談に乗れることがあるかも。」

 僕はどうするべきか一度躊躇したが、彼女に事の顛末を打ち明けることにした。

 

 アスカが日本に来たこと。アスカが数日間、僕の家で過ごしたこと。

 それにアスカが遂行した「復讐」に関しても話をした。

 僕が話をしている間、洞木さんは一言も喋らずただ僕の話に耳を傾けてくれた。

 

 「結局、僕にはどうすることもできなかった............。僕は最後まで逃げていたんだよ........。」

 

 僕は話し最後にそう言ってうなだれた。こらえていた物が一気に溢れてきて洞木さんに泣き顔を見られてしまいそうだったから。

 彼女はしばらくの間黙していたが、やがてゆっくりと口を開いた。

 

 「そっか..........アスカがそんなこと言っていたんだ.....................」

 

 「仕方がないよ.............。僕には彼女を引き止める資格はないよ.............」

 

 僕は半ば自嘲気味に力なく笑った。

 気が付いたら、洞木さんはベンチから腰を上げて僕の目の前に立っていた。

 そして.........................

 

 パア―ン!!

 

 乾いた音が公園に鳴り響く。その音の正体が洞木さんのピンタだということが僕の頬の痛みでわかった。

  突然の出来事で動転する僕。 

 

 「碇くんはアスカが本心でそういう風に言っていると思っているの?」

 

 「えっ、それってどういう.............?」

 

 「あのね、一ヶ月前に彼女........アスカからメールがあったのよ。」

 

 ( ヒカリ、元気してる?アタシは相変わらずよ。 

   なんだかんだ言って私はまだネルフに所属しているわ。

   これも性って奴なのかも知れないわね。それより今度日本に行くことになったの。

   その.............多分、アイツにも会うと思う。最初は断ろうと思ったわ。

   あれから、十年も音信普通でどういう顔でアイツの前に出ればいいかわからないし、

   自惚れかも知れないけどアイツは私に対して罪悪感を抱いているかもしれない。

   でもね、目を閉じるとアイツの笑顔が浮かんでくるのよ。アタシにとってあの一年間が

   一番、アタシの人生において自分を実感できる時だったとおもうのよね。

   それにね、アタシ、実はお見合いの話があるのよ。実際何回も会ってみたけど

   悪い人じゃなかったし、いわゆる青年実業家って奴?若いのに仕事もしっかりと

   こなす人なんだ。だけど、アタシはその前に一つ知りたいことがあったのよ。

   シンジがアタシをどう思っているか?マナが来た時もそうだったけど、やっぱり

   アタシはアイツが好きだったんだなーって今では思う。

   それで、多分もアイツも..............。

   ううん、ファーストの方が好きなのかな、やっぱり............。

   ほら、アタシって乱暴だし、アイツは鈍感だったからアタシのアプローチ方法だと

   アイツにはイジメられているとしかとられていなかったんじゃないかしら?

   だから、アイツにはアタシの気持ちは届いていないかもしれないわね。

   ああ、話が大分横道に反れちゃったけど、アタシはね

   今回の日本行きで一つ賭けをしてみることしたわ。

   日本にいる間はアイツの家で過ごそうと思うの。

   それで、一週間経ったとき、アイツが........シンジが引き止めてくれたら

   アタシは日本に残ろうと思う。でも、アタシがアイツにとって心の重りにしかならないなら

   アタシはドイツに帰って、二度と日本には戻らない...............。

     本当はね、とても怖い。シンジに何も言われなかったら、アイツが引き止めてくれなかったら

   アタシはアイツと、それにみんなと二度と会えないかもしれないでしょ?

   でも そうでもしないといつまでもケジメがつけられないしね。

   ............まあ、なんだか暗い話になっちゃったけど、ここら辺にしておくね。

   それじゃまたいつかまたメールを出すわ。 Auf Wiedersehen!!

    

   ―――― 惣流=アスカ=ラングレー ―――――

 

   PS.もちろん、このメールはアタシとヒカリだけの秘密だよ。 )

 

 

 洞木さんが話してくれたアスカからのメールの中身は以上のような感じだった............。

 話す洞木さんの声が震えている良く見ると彼女の瞳からは涙が零れていた。

 

 「碇君、アスカはね碇君が言ってくれる事をずっと、ずっと待っていたんだよ。 

  あなたが「行かないでくれ」って言ってくれるのを待っていたのよ!!」

 

 僕は雷に打たれたかのようなショックを受けてその場に立ち尽くした。

 

 

 

 そうだった.........

 

 アスカ.................

 

 君のお陰で僕は救われた..........................。

 

 アスカ.............................

 

 君の太陽みたいな微笑を分けてくれたから、僕は今の僕になれたんだ..............。

 

 アスカ............................ 

 

 君に出会えなかったら、僕は人に心を開く事はできなかった........................。

 

 独り善がりで孤独な暗闇をずっとさまよっていたと思う.......................

 

 アスカ..............................

 

 君が僕の心の窓を開いてくれなかったら..................

 

 アスカ.....................

 

 アスカ

 

 アスカ

 

 アスカ !!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「洞木さん..........僕は.........僕はアスカになんて事を.................」

 

 「碇君、まだ間に合うわ!!アスカに会って言うのよ、いえなかった言葉を!!」

 

 「まだ.........間に合うのかな...........?アスカは許してくれるのかな........?」

 

 「碇君、もう彼女を止める事ができるのはあなたしかいないわ。あなたが諦めたらそれで終わりよ。」

 

 そう、彼女が言っている事はあながち間違ってはいないと思う。もう今となってはアスカの気持ちを

 変えられるのは僕しかいないはずだから。自惚れとかそういうのじゃなくて僕は今心のそこから確信した。

 

 「うん、わかったよ!!もう、迷わない。僕はアスカに会いに言ってくる。

  そして言いたかった事を言うよ。ありがとう、洞木さん!!」

 

 「碇君、一つだけ貴方は間違っているわ.......」

 

 「え?」

 

 「私の名字。洞木じゃなくて、鈴原なのよ。」

 

 彼女は恥ずかしそうに右手の薬指を差し出す。その手には指輪がはめられていた。

 

 「あ、ああ!!そうだったんだ!!おめでとう!!トウジによろしく言ってね」

 

 そういうと僕は公園を後にした。背後から洞木...鈴原さんの

 

 「絶対幸せになるのよ――――――!!アスカを泣かせたら許さないからね―――――!!」

 

 という声援を背に受けながら。

 

 

 

 


 

 

 

 公園を後にした僕が急いで向かった場所はただ一つ、「第三新東京国際空港」だ。

 

 僕はそこに向かって走る。ただひたすら、雑踏の中を掻き分けて走る。

 

 僕にはもう迷いなどは微塵もなかった。

 

 僕は今まで、とてもつもない遠回りをしてきていたんだ。

 

 「それ」は手を伸ばせば届く距離にはずなのに後一つの勇気が僕に無かったから...............

 

 でも僕は決めた。もう、二度と後悔はしたくない。

 

 アスカがこんな僕を許してくれるかどうかは分からない。

 

 だけど、このまま思い出なんかには絶対にさせたくない。

 

 僕はアスカに会って言うんだ。

 

 十年前に言えなかった言葉を...............

 

 

 

 

 そして、僕は持つべき荷物もロクに持たずにドイツへ向かったのだ。

 ドイツに着くと僕はその足でネルフドイツ支部へと向かった。

 だがしかし、アスカはドイツ支部にはいなかった。

 アスカはドイツ支部に到着するや否や、長期休暇をもらって実家がある町に帰ってしまったという。

 僕は職員になんとか頼み込んでアスカの実家の住所を聞き出してレンタカーを飛ばした。

 

 

 

 アスカの実家はこじんまりとした、それでもって

感じの良い煉瓦造りの一軒家だった。

 もちろん、この家に住んでいるのはアスカの義理の両親。

 アスカの父親はアスカの存在自体を知らないはずだし、アスカの母親は......

 アスカの見ている前で自殺したのだ。

 「この家に、アスカが..............?」

 僕は恐る恐るドアのブザーを押した。

 しばらくして、初老の婦人が玄関に出てきた。

 「なんの御用の方でしょうか?」

 「碇シンジという者です。アスカ=ラングレーさんはいらっしゃいますか?」

 「まあ、もしかして貴方があの「バカシンジ」さん?よくここが分かりましたね、さあ中へどうぞ!!」

 シンジという名前を聞いた途端、老婦人の表情が明るくなり僕を自宅へと招き入れる。

 しかし、「バカシンジ」って、アスカ.......................

 

 

 

 


 

 

 

 僕は老婦人に家の中に通されて紅茶を頂いた。

 彼女の穏やかな物腰とおいしい紅茶のお陰でドイツに来てはじめてくつろぐ事ができた。

 「あなたの事はよくアスカから伺っていますよ。」

 老婦人 ―――――――  アスカの義理の母親、エリザベス=ラングレーさんはニッコリと微笑んで話を始めた。

 「あの子が日本の話をし出すとねぇ、必ず貴方の名前が出てくるんですよ。バカシンジは、バカシンジは、って

  感じで......。貴方との事を話す時のあの子はとても嬉しそうでしたのよ。」

 僕は彼女の話にただ黙って耳を傾けていた。

 でも、エリザベスさんの話を聞いているうちにいかに彼女が

 自分のことを思ってくたれていたのかが痛いほど実感できた。

 それに対して、僕の方はどうであっただろうか................

 アスカ..............

 僕は、一瞬でも早く彼女に会いたかった............

 「エリザベスさん」

 僕は彼女の会話を制した。

 「アスカは..........どこにいますか?」

 すると、彼女はいままでとは打って変わって真剣な表情になった。

 「シンジさん。彼女のいる場所を知りたいのならば私の質問に答えて欲しいの。」

 「はい........なんでしょうか?」

 「あなたにはあの子を幸せにできる自信がありますか?」

 そのときの僕の受け答えに躊躇があるはずも無かった。

 「ハイ.........絶対に幸せにします!!」

 「そう..........わかったわ。彼女は町外れの森にいるはずよ。

 早く行ってあげてね、あの子は本当はとても寂しがり屋なのよ.........」

 

 

 

 彼女に教えてもらい、僕は町外れの森に急いだ。

 そこは、昔彼女が遊び場にしていた場所で、家に帰ってくるやいなやそこに向かったと言う。

 僕は一歩一歩、雪に覆われた地面を踏みしめて歩く。

 この先にアスカがいる............

 この先にアスカが..........

 この先に.........

 

 

 やがて、もりがひらけてちょっとした平原が姿を現した。

 純白の雪が降り積もりまさしくそこは白銀の世界.........

 そして.............その雪原のはるか向こうに、赤色のおそろいの

 コートとマフラーを羽織った人影が立っていた。

 

 まちがえるもない赤味がかかった金髪と白い肌........

 そう、彼女が、アスカが立っていた..............

 

 

 僕は何事も言わず、アスカに向かって歩き出す。

 アスカもこちらに気が付いたらしく背を向けたまま立ち止まっている。

 そして、僕は彼女の手前5メートル辺りで歩を止めた。

 手が届きそうで届かない距離。

 まるで今までの僕らの距離を象徴しているかのようだった。

 

 「ここね。昔、良く来ていたんだ............。」

 口を開いたのはアスカが先だった。

 「ここなら誰もいなかったから思いっきり泣く事もできたし、だれに気兼ねなく好きな事が出来た。」

 「アスカ.......」

 彼女は相変わらず僕に背を向けたまま話を続ける

 「みんな、アタシの事を選ばれた優秀な子だって言ったわ。でもね、誰も本当のアタシを

 知ってはいなかった。惣流=アスカ=ラングレー、って子がどんな子供かなんて..........。

 ホントのアタシはここに置いて来ちゃったんだよ。アタシは優秀でどんな事にも負けない強い子

 でなくてはならなかったから。でも、仮面をかぶりつづけてきたお陰でアタシ本当の事が言えなくってきたの。

 バカだよね、アタシ。一言でも本当の事を言えればこうはならなかったのに........。

 シンジとの事だってそう................。

 もっと、素直になれればよかったのに................。」

 そう言って力なく笑うアスカ。そこにいたのはネルフのエリート仕官でもなんでもなく

 等身大のか弱い少女その物だった。

 「だったら.........その仮面をいま取ってしまえばいいんだよ。」

 僕はもう彼女の悲しげな顔など見たくなかった。

 「もう、アスカが仮面を付けて強いアスカを演じる必要はどこにも無いんだよ。

 ひとりで仮面を取るのが無理なら、僕が側にいるから..........。2人で取ろう!!」

 「シンジ..............」

 「アスカ.......僕はもう後悔をしたくないから言うよ。」

 「.......................」

「アスカ..........君を愛してる!!」

 その言葉にびくりと方を震わせるアスカ。

 「もし、アスカが..........僕の事を嫌いでも、僕は.....ずっと待っているから............」

 その言葉を聞きアスカがこちらを振り向く、両目に涙をいっぱい貯めながら

 「バカシンジの癖に........生意気よ................」

 

 そして......僕らはどちらとも無く歩み寄り...........きつく抱きしめあった......

 お互いの存在を確認しあうように.....................

 

 そのとき、僕の視界には白いものが目には入った

 「あ.........雪...............」

 

 そう.......そらから白い妖精達が舞い降りた........。

 まるで僕達を祝福するように..........。

 

 

 

 

 降り積もる雪のなか

 

 このまま抱き合っていよう

 

 凍えそうな二つの愛が

 

 ほどけてゆくよ

 

 降り積もる雪のなか

 

 このまま抱き合っていよう

 

 舞い降りる白い羽が

 

 翼を広げるように

 

 世界を包む

 

NO more pain tonight...............

 


はてさて、実に久しぶりの更新となりました今作。先にCruel.AさんのHPの
「Air」にて発表させていただいたので既にご存知の方もいらっしゃると思われますが
クリスマスも近くなったのでここでもう一度発表させていただきました。
前にも言いましたが今回の話はこれで終わりです。私の中でのエヴァという
作品に対する一つの補完の形であると自分では思っています。結構ありきたりで
どこかで聞いた事があるような台詞の使い回しかも知れませんが、僕が目指したのは
そう言うありきりたりな話を書こうと目指したわけです。そう言う意味で言えば
至極納得のいく形で書き上げる事ができたな〜と自画自賛しています(笑)。
まあ、アイデアが浮かびましたらそのうちにこれの外伝やら後日談やらを書いてみようかなと
思っていたりしています。最近はいろいろと忙しくてSSをかけない毎日が続いていましたが
いろいろなサイトでいろいろな作品を読んで回っていい刺激を受けまして
「ああ、やっぱりこれが僕の原点なんだな」と言う事を再認識しました。
ここらへんで仕切りなおして再出発できたらなと思っています。
というわけで、これからも「LIVE A LIVE」をよろしくお願いします!!
十二月二十三日「最近のスーパーは24時間営業で便利ですね〜」G-MAX
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